映画『首』 ネタバレ考察感想 飛ぶ首!男の恋愛!暗躍する武将たち!カッコよさを求めないリアルな時代劇!!

映画

こんにちは。サンチョです!

グロは苦手なのですが歴史ものは好きなので「首」を公開日に観てきました!

序盤にちょっと目を背けたシーンもありましたがそれでも全然楽しく見れて大満足!

黒田官兵衛・斎藤利三・服部半蔵あたりの上を支える武将がカッコいいわ、大森さん・良々さん・六平さんあたりが面白いはで時代劇としてもエンタメとしても楽しめる作品でした

この記事は『首』のネタバレが含まれます。
未鑑賞の方はお気をつけ下さい。

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首 基本情報

北野武による6年ぶり19作品目の監督作品

構想に30年をかけた今作では、犯人について諸説ある本能寺の変から羽柴秀吉説を採用した上で、様々な武将たちによる激動の戦国時代を描いています

あらすじ

引用) YouTube KADOKAWAチャンネルより

天下統一を掲げる織田信長は、毛利軍、武田軍、上杉軍、京都の寺社勢力と激しい戦いを繰り広げていたが、その最中、信長の家臣・荒木村重が反乱を起こし姿を消す。信長は羽柴秀吉、明智光秀ら家臣を一堂に集め、自身の跡目相続を餌に村重の捜索を命じる。秀吉の弟・秀長、軍司・黒田官兵衛の策で捕らえられた村重は光秀に引き渡されるが、光秀はなぜか村重を殺さず匿う。村重の行方が分からず苛立つ信長は、思いもよらない方向へ疑いの目を向け始める。だが、それはすべて仕組まれた罠だった。果たして黒幕は誰なのか?権力争いの行方は?史実を根底から覆す波乱の展開が、“本能寺の変”に向かって動き出す―

引用:映画「首」 公式サイトページより

原作 – 北野武『首』

STAFF/CAST

CAST
STAFF
  • 原作 : 北野武『首』
  • 監督・脚本・編集 : 北野武 (その他の作品)
  • 助監督 : 足立公良
  • 撮影監督 : 浜田毅
  • 美術 : 瀨下幸治
  • 編集 : 太田義則
  • 音楽 : 岩代太郎

登場人物

羽柴秀吉

引用) YouTube KADOKAWAチャンネルより

信長に仕えながらも天下人になることをを目論む百姓上がりの武将。人や状況を巧みに操り本能寺の変を企む

明智光秀

引用) YouTube KADOKAWAチャンネルより

武士として強い誇りを持っている信長の重臣。友である荒木村重を匿い忠誠を誓っていた信長を裏切る

織田信長

引用) YouTube KADOKAWAチャンネルより

傍若無人の天下人。跡目を餌に家臣達に難題をふっかけ続ける

難波茂助

引用) YouTube KADOKAWAチャンネルより

侍大将を目指す百姓。成り上がるため羽柴軍に従軍する

黒田官兵衛

引用) YouTube KADOKAWAチャンネルより

秀吉に仕える天才軍師。秀吉を天下人にするために策略を練る

羽柴秀長

引用) YouTube KADOKAWAチャンネルより

秀吉の弟。官兵衛と共に兄を支える

荒木村重

引用) YouTube KADOKAWAチャンネルより

信長に仕えていたが謀反を起こした家臣。有岡城の戦いの後、行方をくらますが光秀に保護される

曽呂利新左衛門

引用) YouTube KADOKAWAチャンネルより

元・甲賀忍の芸人。千利休に仕えた後、秀吉の下で忍びの才を活かし働く

徳川家康

引用) YouTube KADOKAWAチャンネルより

駿河国大名。信長に謀反の疑いを持たれ命を狙われる

千利休

引用) YouTube KADOKAWAチャンネルより

茶湯の天下三宗匠とも称せられる茶人。捕まえた荒木村重を光秀に引き渡しながら、秀吉にも協力する謎の人物

首 ネタバレ感想

何だかんだ笑える秀吉組

グロく重い空気が流れ続けている映画なのに、羽柴勢の会話劇はクスっと笑える。なんとも不思議な作品でした!

秀吉・秀頼・官兵衛のシーンなんかは会話がどこかコメディタッチで、何となくアドリブなのがわかるデキになっていましたね。大森さんとか浅野さんとかちょっと笑ってんだもん(笑)。セリフ回し一つでコメディ色を出せるのは流石だな~と感じ

清水宗治役に良々さん安国寺恵瓊役に六平さんとコメディ色の強い俳優を。曽呂利新左衛門役にキム兄間宮無聊役に大竹まことさん賭場の男役に劇団ひとりさんとなるべく秀吉が接する人物の役にお笑いタレントが起用されており、役者でも世界観の住み分けが行われていました

1本の作品でありながらスポットライトが当たる武将に応じて少しづつ演出が変わっており、飽きずに楽しめる作品でしたね!

誰よりも愛されたい狂気の信長

「鳴かぬなら殺してしまえほととぎす」

愛した者をこれでもかと愛でるが手から離れようものなら容赦しない。信長の狂気じみた性格は正にこの句を体現したようでしたね

荒木村重・明智光秀・弥助、と信長は立場を利用して暴力的に彼らを愛でていましたが、最終的には愛想をつかされ謀反を起こされる…。天下人でありながら虚しく空虚な人生を送っていたのがこの作品の信長でした

信長の愛の確かめ方もかなり歪で、自分への愛を確認するためどれだけ身を粉にできるかを確かめる。村重の饅頭のシーンは痛々しくてとても見ていられませんでした…

立場や暴力によって得た愛情ゆえに、信長を信頼している人がほとんどいなかったのが可哀想でしたね~

弥助がちょこちょこ外国語で文句を言っていましたが信長は内容を気にも留めていなかったのでしょう。ゆえに弥助の本心を知らなかった信長は本能寺であっさり首となってしまいました…

「首」に価値を見出していない外国人の弥助が信長の「首」をとるというところに、武士道に対する皮肉が効いていて良い演出でしたね!!

光秀を巡る愛憎劇

時代劇版おっさんずラブ!!光秀さんはこれほどかというほど(男に)モテモテでしたね(笑)

おっさんずラブと違うのは恋愛描写が無駄に生々しくてねっとりしていることでしょう。村重役であるエンケンさんの演技なんかホント凄かったな~。あんな男らしくて怖い見た目してるのに仕草仕草に乙女が宿っていて素晴らしく気持ち悪かったです

信長光秀村重

一人の男を二人の男が取り合い嫉妬しているのがなんとも歪!あの真面目な光秀がこの歪な関係の中心にいるってんだからそれだけで笑えます

結局武士道を重んじる光秀はどちらも選ばず勝手をする信長を討つという道を選んだ訳ですが、村重の言う通り斎藤利三との関係はあったのですかね?

私としては「光秀がオレを捨てるなんて新たな恋に走ったに違いない」という盲目となった村重の勘違いな気がしているのですが、このイレギュラーな作品だと光秀×利三もあながち有り得ないとは言い切れないのが恐ろしいところ…

まあ利三は光秀と同じく真面目でクソ優秀でしたし、もしそういう仲だとしてもお似合いでしょうね

ホトトギスの句

自分にそっぽを向く者には容赦のない信長

官兵衛・曽呂利と優秀な人物を手駒としつつ光秀を動かし見事に本能寺の変を実現させた秀吉

信頼と実力のある家臣を傍におき、影武者を立て続けることで生き残ることに執着していた家康

信長の話でも述べましたが、この作品における戦国三英傑の性格は有名なホトトギスの句を見事に体現していました

また優秀な家臣にしっかりと支えられている秀吉・家康と、優秀な家臣にことごとく見限られた信長。生き残った者と討たれた者の対比がもの凄くわかりやすく作られていたと思います!

信長と言えば怖いが人を引き付けるカリスマ性があるみたいな作品が多いですが、この信長にカリスマなかったもんな―…

武士のカッコよさなど存在しない世界観

カリスマ性のない信長、武士道なんぞクソ食らえな秀吉、影武者大放出祭の家康

大抵の武将が味方の死に無頓着だしおっさんずラブはしてるし、昨今の時代劇では良く描かれている部分をとにかく汚く描いているのが特徴的な映像作品だったな~

マンガやアニメなど時代劇に限らず「侍は死にざま」な演出のものが良くありますが、この映画はそれに対し完全に逆向してましたね

死に対してドラマ性を求めていないから首が飛ぶ飛ぶ(笑)

視聴していていると死にドラマ性を求めていないという空気感が何となく伝わってくるので、メインキャラが死んでも「ああ死んだ」くらいの感想しか抱かないのがとても新鮮でした!物語を引っ張って来た信長・曽呂利・光秀・茂助・村重の死なんてもっとドラマチックでも良いだろうに、あえてさらっと描いちゃうのが良かったですよね~

カッコイイ武将とかドラマチックな展開に慣れているからこそ楽しめた映画でした!

優秀な忍びたち

曽呂利般若の佐兵衛服部半蔵と武将らと対比して忍びたちは大変優秀でしたね!

ただただ渋い般若の佐兵衛、ただただイケメンな半蔵、世渡りのうまさを応援したくなる曽呂利

どいつもこいつも魅力的すぎでした!!

甲賀忍がまきびし撒くシーンとか自然でカッコよかったな~~。ジャラッジャラッっていう音とかあそこのシーンはなぜかかなり印象に残ってるんですよね

評価

評価: 4.0 ☆4 面白かった!オススメできる
評価軸

☆5 最高!万人にオススメ!!
☆4 面白かった!オススメできる
☆3 満足。
☆2 微妙…。
☆1 好みではない

最後に

おもろかったけどR指定の通りグロくて万人向けではなかったですね~

私自身グロ耐性はそんなないのでところどころ見ていてきつかった…。ただだからこそ普段見ないタイプの映画でホント楽しかった!

グロ苦手なため北野作品はあまり見てきていないのですがコレをみてアウトレイジとかも見たくなってきたな~。今度ネトフリとかにないか探してみよ

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